大塚「江戸一」で酒飲み。「炭一」の閉店にショックを受ける

 JR目白駅付近にあるクライミングバックカントリースキーの専門店、カラファテ
http://www.calafate.co.jp/)に出かける。
 ここは私がテレマークスキー一式を購入した店であり、折しもこの日は恒例の「リアル
チープマーケット」の開催日である。
 妻さんはかねてから「スキーウェアが欲しい」と言っておった。今年1月に二人で妙高
テレマーク練習に行ったのだが、その際にSarc(テレマークガイド&スクール)スタッフ
テレマーカー達が着ていたウェアの傾向を見留め、これに類するものが欲しいと考えていた、
という。要するにゲレンデスキーヤーよりも、ちょっと山っぽいウェアってことですな。
 代表的なのは、この辺↓らしい。

 http://www.cloudveil.com/search.php?query=koven+jacket
 
 私は特に欲しい物も無いので、妻さんの品定めに追随したり他の物を見たりして時間を潰す。
結局妻さんは首尾良くそれらしきウェアを購入する。

 既に時刻は18時くらい。我々は大塚に移動する。


 大塚は私の以前の居住地であり、横浜に移ってからもなにかと訪れる機会の多い町であった。
妻さんと最初に食事をしたのも大塚の焼肉屋「炭一」であった。
 「炭一」は何度も行っているから今回は「江戸一」にしよう!と、南口から都電線路をまたいで
入店。カウンターに着座する。

 ここ「江戸一」は、極めて優良な居酒屋である。まず、ご飯は出さない。麺類も出さない。しかし
つまみの料理は多彩であり、美味であり、量も多い。また、大声で騒ぐような客はおらず、皆1〜2人
で穏やかに飲んでいる。一人で行っても居心地が良い、という店はあんまり見あたらないので、ここは
そうした「単独飲酒派」にとって貴重な空間な訳です。

 熱燗を飲みつつ幾つか注文し、妻さんと話す。この店には私の父親がよく来ていたこと、父親に電話
で呼び出されて一緒に飲んだことなど…
 と書くと、あたかも父親が故人であるかのように読みとれるが、私の父はピンピンしています。
 
 店の外は叩き付けるような大雨になってきた。外の状況が劣悪な時に店内で熱燗を飲んでいる、とい
うのはなんと安心感があることなのでしょうか。
 そんなこんなで、楽しく更けゆく大塚「江戸一」の夜なのでした。

 が、「江戸一」を出た我々は更に一杯飲んだ後、驚愕の事実を目の当たりにすることになる。
一杯飲んだバーの女性に「炭一閉店」という話しを聞いた我々はそれが事実か否かを確認しよう、
と思い都電線路を歩いて「炭一」に行くと、灯りが点いていない。雰囲気もなにかおかしい。
 入口の貼り紙には…

 「訳あって急に閉店することになった。こうした結果になってしまい申し訳ない。寒い日も暑い日も
炭一に来てくれた皆さんのことは忘れません。」

 といった意味のことが。なんてこった。入口の扉は施錠されていない。中は真っ暗で、看板や什器類
も片づけられていない。入口にはサンダルも置いてある。「張さーん!いますかー?」と声を出して
みたが、当然返事はない。これは夜逃げだ。

 なにがあったのか皆目見当もつかないが、並々ならない事情があったんだろう。あの好青年の張さんと
美人の奥さんが不幸になってなければ良いのだが…って、夜逃げする時点である程度不幸だ。

 なにはともあれ、沈んだ気分になった雨の大塚でした。