裏っぽい横浜

 伊勢崎町と日ノ出町の間くらいの地区は、少しいかがわしい歓楽街である。
長者町はもっといかがわしい予感がするのだが、今回は伊勢崎町の裏道を散歩した。

 このあたりは建物に良いものが多い。

 「良い」という言葉は色んな「良さ」を含むのだが、ここでいう「良い」とは、
「キレイ・清潔」とか「現代的・機能的」のことではない。

 どっちかというと「まず30年は経過してる」、その上で「30年の間に、居住者によって
野放図に増改築や機能転換が為され」それ故に「本来の設計者の目的を越えて異常成長して
しまった」ことによる、「救いがたい生活感」を指す。

 有名な「沢田マンション」もその一例なのだが、あそこは設計・施工者の個性が強烈すぎて、
もはや一つのカテゴリーとして成立してしまってすらいる。記名性があるのだ。

 一方で伊勢崎町界隈の建物は、記名性なんて皆無だ。すべてが現在進行形だとも言える。

(この項目はあいかわらず書きかけ)