- 作者: 斎藤隆介
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2015/12/18
- メディア: 文庫
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本を貰った。はるか以前に実家にあったものの新書版だ。
明治生まれの大工や指物師、左官といった職人衆のインタビュー集なのだが、
インタビュー自体が昭和30年代に行われたものなので、多分みんな死んでるだろう。
まず、各章が10ページ程度と短いのがいい。質問者のコメントはすべて割愛し、内容も
精査して編集しているんだろう。風呂に入りながら読む(私はこの悪癖が治らない)のに最適。
職人衆の江戸言葉も良い。落語の江戸言葉や「江戸っ子気取りの俗物(そういうのがホントにいる
のです。人形町の立ち飲み屋にいて、一人称が“俺っち”だった。)」の言葉は、今現在使われて
いないものを無理矢理蘇生させているようで今一現実感が無い。
その点、この本に出てくる言葉、言い回しは、話している職人衆が普段からごく自然に使って
いたものなので違和感まったくない。
続編もあるようなのでそのうち読もう。