最近は高島俊男の「お言葉」関係の本ばかり読んでいた。
私の場合、小説という形態の本を読み進めるのが面倒くさくなる時期が
周期的にやってくる。そういう時には新書なんかを読む訳です。

 で、昨日本屋で「高島俊男の本、なんかないかな?」と探したのだが
そこには皆無。しかし帰りの電車で読む本が無いのは苦痛だ。しょうが
ないので適当な文庫本を購入したのでした。

熊谷達也「山背郷」

山背郷 (集英社文庫)

山背郷 (集英社文庫)


前に読んだ「漂泊の牙」が面白かったのでこの短編集も読むことに
したのだが、うん、これは面白い。解説で池沢夏樹も触れているが、吉村昭
と共通するテーマを、吉村昭作品ほどの無常観を漂わせずに表現してますな。