6月1日(火)にスタジオ収録が済み、翌日休む。
その後もなかなか編集を始める気にならず、ボンヤリと過ごす。

土曜日にはA氏の個展を見につくば市にゆく。A氏の絵は具象もちょっとありつつの抽象っぽい
感じで、どのようにコメントしていいかいつもなやんでしまう。で今回は…


「あれですかね、これは福島県の森の奥からモノリスみたいな四角いデジタルノイズみたいなのが
ポコポコ出てきて、木々の間をキラキラ漂って、でもってぶわーっとノイズだけになって、
ふと気付いたら真っ白になって消し炭がちらほら残って、その後、“2010”みたいに
モノリス状の四角いナニモノかが大集団になって筑波山上空に飛来して、山を侵食しつくして
白黒の巨大カラーバーに再構成して、チビッコモノリスが隊列を組んで、最終的には茨城県のホコラ
になってしまうという、壮大な黙示録なんでしょうかねー」


と言ってみたものの、作者は明らかにそうではない感じを意図しておられたようで、
「いろんな解釈・ストーリーを汲み取る人がいるよ」と言っておりました。


…なんだか私も妻も白黒の四角に心を侵食された感じで(というか、どう解釈していいのかわからないので、二人とも思考が無限ループみたいな状態になってしまう)、けっこう疲労した。
天気はいいんだけど白黒の四角が気になってぜんぜんスッキリしない。

なので、帰りに川崎で凧を買い、六郷土手で凧揚げをする。
私の買ったのは、2本のラインで操るスポーツカイト。アウトドア用品店とかで買うと4000円
くらいするんだけど、ハンズでは2000円くらいであった。


ウィングスパン160cmくらい



妻のは商品名「アースカイト」という小さな凧。本当に揚がるのか?


40cmくらいかな。直径10cmくらいのケースに収納できる


河川敷ではいくつもの少年野球チームが練習をしており、コーチの大人による
「ばかやろー!なにやってんだ!」とか「いいかげんにしろ!こら!」とかいう罵声が
そこかしこで響いていた。げんなりするよ、まったく。


風は不規則で、吹いたり止んだり。凧揚げにとって理想的な状態ではないけど、多分揚がるんじゃ
ないかな。


まずはチビッコカイト。揚がるには揚がるんだけど、ううむ、ダイナミックさに欠ける。
そこで即座にスポーツカイト。こちらは見事に揚がる。のだが、風速が一定じゃないので、
コントロールが難しい。
私は以前に何度かスポーツカイトで遊んだことがあったんで、まあ操作の勘所みたいなものを
思い出して面白がっていたんだけど、妻はまったくダメ。2本のラインでアクティブに振り回す凧
だということが理解できてないようだ。

で、妻はチビッコカイトで遊ぶ。高く揚がるワケではないんだが、なかなか楽しんでいる様子。


久々に凧揚げをしてみると、思っていた以上に楽しい。
考えてみると、凧揚げほど何の役にもたたない=純粋な遊びってなかなか無いように思う。

誰かと勝敗を競うワケでもないし、何かの利益を見込むワケでもなし。完全な自己満足。
私にとってはシーカヤックもそんな感じ。

そういうのに勝敗の要素を持ち込むのは、全く興味がない世界だな。
(凧揚げの「喧嘩凧」とか、シーカヤックでのスピード競争とか、やりたい人は好きに
やればいいし、それに文句を言うつもりも無いんだけど、逆に“勝負好き”の人って、
そうでない人にも“勝負の価値観”を強要してくる感じがするなあ)



いまや普段の生活ですら勝敗云々が多いんだから、遊びの時くらいは自由になりたいね。