資料として買った豆腐の本に、ちょっと美味しそうな料理が載っていたので作ってみる。

この料理は「こんがり豆腐のあんかけ」と称するもので、名前がそのまま調理方法みたい
なものだ。


まず、もめん豆腐を30分ほど水切りし、片栗粉をまぶしてカリカリに焼く。
それに、カツオだし+醤油風味のあんをかけるだけなんだが…。


冷凍庫に凍らせた状態のだしがあったので、小鍋で火にかけて解凍。ここに醤油と酒と
砂糖を加えて調味するのだが、まず料理酒が無かった。いぜん飲んでしまったのだ。
しょうがないので酒は却下。醤油を加えたのちに砂糖を加えた。しかし、味見をしてみると
異様に塩辛い。砂糖を更に足しても、ますます塩辛くなる。


普通であれば、この時点で「ああ、俺が砂糖だと思って加えてたのは、実は塩だったんだな」
と気づくのだが、この時は「なんか、おかしいな」と思うだけであった。
小鍋の中の塩辛い液体を流しに捨て、改めてカツオだしを取る。


そして、上記の「醤油を加え、砂糖(実は塩)を加え、おかしいな〜、と思う」プロセスを
もう一回繰り返す。
うちの台所には2つの調味料入れ(写真参照)が置いてあるのだが、私は勝手に、
「一方が砂糖で一方が塩だろう」と思い込んでいたのだ。そして、「なんとなく外見が砂糖っぽい」
方を砂糖と信じて、せっせとナベに投入していたのである。
しかし実態としては、両方とも塩だったのだ。


三回目にして、ようやく根本的な原因に思い当たった私は、今度こそ正しく砂糖を加えられた。
ここに味噌をひとさじ足し、ショウガ汁で味を調えて片栗粉でとろみを付けた。更に飾り麩も入れる。
これを、表面をカリカリに焼いた豆腐にからめ、みじん切りにした長ネギを乗せて完成。


食べてみると、簡単な割にやたらうまい。レシピには無かった味噌を加えたことで、なんだか
複雑な感じの味になっている。


そんなこんなで、簡単な筈の料理をやたら時間をかけ、資源も無駄にしつつ作ったのでした。